人生の方向性がわからない時に。神道の『正中』が教えてくれる心の整え方
「自分の進むべき道がわからない」 「未来のことを考えると不安でいっぱいになる」 「過去の失敗ばかり思い出して、自信が持てない」
そんなふうに感じているなら、それはあなたが「今」ではなく、「未来」や「過去」に意識を向けすぎているからかもしれません。
神道には「正中(せいちゅう)」という考え方があります。 これは「中心を意識することが大切である」というかんがえか
私たちがバランスを崩し、不安や焦りを感じるのは、中心がぶれているから。 正中を意識することで、心の軸が整い、自然と進むべき方向が見えてきます。
日本神話における「天地開闢」と「正中』の深いつながり
日本神話において、一番最初に現れた神様は「天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)」。 この神様は「中心」を象徴し、すべての調和と安定をもたらす存在とされています。
続いて、「高御産巣日神(たかみむすびのかみ)」と「神御産巣日神(かみむすびのかみ)」が現れます。これら三柱の神々は「造化三神(ぞうかさんしん)」と呼ばれ、この出来事は宇宙の始まりを示す「天地開闢(てんちかいびゃく)」とされています。
この神話には、私たちの心の持ち方を考える上で深い意味が隠されています。
起点とバランスの法則
天地開闢には「起点を広げる力」と「起点を収縮させる力」という二つのエネルギーが存在すると考えることができます。これを心に当てはめてみると、以下のように解釈することができます。
- 「天之御中主神」=現在(今)
- 「高御産巣日神」=未来
- 「神御産巣日神」=過去
つまり、過去や未来に意識を向けすぎるとバランスを崩しやすくなりますが、「今」に意識を向けることで心の安定を保つことができるのです。
古代中国の「太極論」との共通点
余談ですが、古代中国にも天地開闢と似た考え方があります。それは「太極論」です。中国では、物事の始まりを「太極(たいきょく)」と呼び、そこから陰と陽が生まれたとされています。
- 「太極」=現在(今)
- 「陽」=未来
- 「陰」=過去
どちらの思想も、宇宙の始まりを表し、万物の根源を示す法則として捉えることができます。天地開闢と太極論は異なる文化圏の考え方ですが、いずれも「中心」を意識することの重要性を教えてくれています。
日常生活における『正中』の実践
1. 深呼吸をする
焦りや不安を感じたら、まずはゆっくり深呼吸。 呼吸に意識を向けることで、「今」に戻ることができます。
2. 感情を否定しない
不安感や焦りが出てきたとしても、その気持ちを丁寧に受け止めてみましょう。怖いかもしれません。でも、何が怖いのか、なぜ不安なのか、どうしたらその不安が小さくなるのか、少しづつ紐解いていけば不安は小さくなっていきます。
3. 小さな行動に集中する
今できる小さなことに意識を向けてみましょう。 たとえば、「机を片付ける」「好きな飲み物をゆっくり味わう」など、シンプルな行動でOK。
焦りや不安を手放すために
焦る気持ちや不安を感じるのは、
- 未来を心配しすぎる
- 自分にできるかどうか分からない
- 過去の行動を責め続ける
- 未来を考えると怖くなる
といった思考が、心の中心を見失わせてしまうから。
でも、大切なのは「今、自分はどうしたいのか?」
過去も未来も大事ですが、 「今」に意識を向けることで、人生は自然と整い始めます。
もし、あなたが人生の方向性に悩んでいるなら、 一度立ち止まり、「今」に意識を向けてみてください。 それが変化の第一歩となります。
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あなたが「今」に意識を向けることで、 本来の自分らしい生き方が見えてくるはずです。