古事記の天岩戸隠れから学ぶ|困難な状況から光を見出すための心の整え方
日々の生活の中で、誰もが予期せぬアクシデントに直面することがあります。
たとえば仕事での大きなミス。「取り返しがつかない」と思える出来事は、心を大きく揺るがし、自己否定の感情も引き起こします。
この記事では、そんな精神的な困難に直面したときに「希望を失わずにいるために必要なこと」を、古事記に記される天岩戸(あまのいわと)神話のエピソードとともに考えていきます。
実体験|仕事での大きなミスと仲間の支え
ある日、仕事中に取り返しのつかないような大きなミスをしてしまいました。
その瞬間、絶望感で胸がいっぱいになり、どうしていいかわからない状態に陥りました。
頭の中は真っ白で、心臓がギュッと締めつけられるような感覚。
「どうしよう…」と何度も自分に言い聞かせるような状態でした。
当然、すごく怒られました。激しく叱責される中で、「自分なんかいない方がいい」「もう消えてしまいたい」そんな気持ちが心を支配し、生きた心地がしなかったのを今でもはっきり覚えています。
正直に言えば、「死にたい」「無くなりたい」という想いで、頭がいっぱいだったのです。今振り返ると、これはただの現実逃避で、問題から目を背けていただけだっと思います。
けれど、そんな自分の感情とは裏腹に、上司や同僚はすぐにリカバリーに動いてくれました。
怒りの感情と同時に「問題を解決する」ことに意識が向いていたのです。
そのおかげで、最悪の事態は回避され、致命的な状況は過ぎ去っていきました。
あの瞬間の絶望感とリカバリーできた時の安心感は、今でも忘れられない思い出として心に残っています。
古事記から学ぶ|天照大神が天岩戸に隠れたとき、何が起きたか
古事記には、天照大神(あまてらすおおみかみ)が弟スサノオの乱暴に心を痛め、天岩戸に隠れてしまう有名なエピソードがあります。
この出来事によって世界は闇に包まれ、神々も人々も困り果てました。
しかし、他の神々は協力しあい、踊り、歌い、笑い合いながら
天照を岩戸の外に引き出すことに成功しました。
この神話が教えてくれるのは、
- 困難な状況でも希望を失わないこと
- 周囲との協力が大切。
ということです。
困難の中で希望を見つけるために
1、自分を責めすぎない
ミスや失敗に直面したとき、真面目な人ほど自分を強く責めがちです。
古事記でも、天照大神のように「心を痛めて隠れてしまう」こともあるのです。
何かミスをしてしまった時に隠れたくなる気持ちは自然の反応です。
だから必要以上に、自分を責める必要はありません。
2、周囲とつながる
神々が力を合わせて天照を岩戸から出したように、あなたの周りにも「あなたに元気を取り戻したい」と願ってくれる存在がいます。
失敗したときほど、人とのつながりが大きな支えになります。
3、小さな希望に光を当てる
完全に解決できなくても、
- あのとき一緒にリカバリーしてくれた
- 黙ってそばにいてくれた
そんなささやかな光を見つけることで、心の岩戸は少しずつ開いていきます。
神道に学ぶ「再生」
神道は「罪を清め、再び正しい流れに戻る」ことを大切にしています。
ミスをしたからといって、それが「終わり」ではありません。
清めとは、「再び循環の中に戻る」こと。
あなたの魂が苦しんだその瞬間も、再び光を取り戻すための道の途中。
それを信じて歩むことが、神道的な「魂を磨く」在り方なのです。
魂の成長は、失敗の中に宿る
失敗や困難を経験したときこそ、人として、そして魂としての成長が試されます。
天照大神の神話のように、世界が闇に包まれても、協力と祈り、そして希望があれば光は必ず戻ります。