和の精神で紡ぐ、新しい自分への道

【急がば回れ】焦りが招く遠回り|猿田彦大神に学ぶ、正しい道の選び方

人と言うのは生活の中で、どうしても結果を急ぎたくなるものです。
早く成長したい、早く成果を出したい。
そんな焦る心にブレーキをかけてくれる言葉があります。

それが「急がば回れ」です。

急ぎたいときこそ、遠回りに見える道を選ぶ。
この言葉には、人生の深い真理が隠されていると、私は自分自身の体験から感じています。

自分を占うために始めた学び

私が占いを学び始めたのは、「人を占う」ためではなく「自分を占う」ためでした。

当時の私は、自分の内面を深く知りたくて、占いという手段に辿り着きました。
占いの世界では、ある程度学んだらできるだけ多くの人を占い、実践を重ねることが大切だとよく言われます。
確かにそれも大切なことだと思います。

ですが、まずは「自分を占う」という気持ちがあった私にはどうしても、まだ外に出る気持ちになれませんでした。
簡単に言えば、急ぎたくなかったのです。

「もっと、自分の中で確かなものにしてから進みたい」
そう思った私は、焦ることなく、1年間じっくりと基礎を学ぶことを徹底しました。

地道な積み重ねが生んだもの

練習といっても、派手なことはしていません。
基本を何度も何度も読み直し、色々な検証を重ねただけ。
一つひとつの技法を、丁寧に、確実に身につけていく作業です。

すぐに人を鑑定し始める人もいる中で「自分は遅いのではないか」と不安になることもありました。
でも、それでも焦らず、自分のペースを信じることにしたのです。

その結果、始めて他人を占ったとき、私は全く緊張しませんでした。

不思議なくらい、自然に鑑定ができたのです。
それは、長い時間をかけて基礎を積み重ねてきたことが、
「自分はできる」という確かな自信になっていたからでした。

急がば回れの本当の意味

「急がば回れ」という言葉の本質は、
遠回りに見えても、正しい手順を踏むことが、最終的に一番の近道になる
ということだと思います。

基礎をおろそかにして結果だけを求めていたら、
私はきっと不安を抱えたまま人を占っていたでしょう。
その不安は相手にも伝わり、鑑定の質にも影響していたかもしれません。

時間をかけたからこそ得られた「揺るぎない自信」。
それは、焦りながら進んでいたら、決して手に入らなかったものです。

道開きの神|猿田彦大神に重ねて

この体験を振り返るとき、私は日本神話に登場する道開きの神・猿田彦大神を思い出します。

猿田彦大神は、天から地上へ降りる瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を、正しく、安全な道へと導いた神様です。

急いで下界に降りようとする瓊瓊杵尊を、ただ速く目的地に行かせるのではなく、確実な道を案内した。
そこには、焦らずに着実に歩むことの大切さが込められているように思います。

急いでいるときこそ、安全な道、確かな道を選ぶ。
それが、猿田彦大神が示している「道開き」の精神ではないでしょうか。

焦る心が招く「遠回り」

現代でも、急ぎたくなる局面は数多くあります。
キャリアアップ、人間関係の構築、経済的な成功…。
しかし、焦りに駆られて「今すぐ結果を出そう」と無理を重ねた結果、

  • 大きな失敗をしてリカバリーに時間がかかった
  • 信頼を失ってしまった
  • 心身を壊して立ち止まらざるを得なくなった

そんな経験が、誰にでも一度はあるのではないでしょうか。

焦って近道を探そうとする心理は、人間の本能に近いもの。
ですが、「最短距離に見える道」が、実は最も遠回りな道であることも多いのです。

急がば回れを実践する3つのコツ

では、私たちはどうすれば「急がば回れ」を実践できるのでしょうか?
具体的な3つのポイントを紹介します。

1. 目先の利益に飛びつかない

短期的な結果だけを求めると、視野が狭くなり、大局を見失います。
「本当に自分にとって必要なものか?」と一度立ち止まって考えるクセをつけましょう。

2. 基礎を疎かにしない

どんな分野でも、基礎を徹底することが最終的なスピードアップにつながります。
焦らず、足元を固めることが何よりの近道です。

3.迷ったら「道開きの神」に祈る

神社に参拝し、猿田彦大神を祀る神社で「正しい道へ導いてください」と素直に祈るのも一つの方法です。
信じる力が、心に軸を通し、焦りを鎮める助けになります。

あなた自身の歩幅で

人生には、人それぞれの歩幅があります。

誰かと比べて「遅い」「早い」と焦る必要はありません。
自分自身のペースで、一歩ずつ確実に進めばいい。
たとえそれが遠回りに見えたとしても、それこそが、あなたにとって最も早い道なのです。

焦りそうになったときには、ぜひこの言葉を思い出してください。

急がば回れ。

そして、自分を信じて、ゆっくりでも確実に、前に進んでいきましょう。