決断したのに気持ちがぶれる理由|不安で前に進めない人への処方箋
「もう、辞めよう」と何度も決めたのに、気づけば「でも、やっぱり…」と迷いが戻ってくる。そんな自分を責めてしまったことはありませんか?
実は、かつての私もそうでした。
当時、働いていた職場は、繁忙期になると月に1日しか休めないこともあり、何日も会社に泊まり込むことも少なくありませんでした。心も身体も限界を迎えていたのに、「辞める」と決断するのに1年かかりました。
そして、決めても何度も心が揺れました。
そんな経験から気づいた、「決断したのに気持ちがぶれる理由」と、「どうすれば自分の選択を信じられるようになるか」について、
神道的な視点も交えてお伝えいたします。
気持ちがぶれるのは「間違い」ではない
まず、気持ちがぶれるのは「意思が弱いから」でも「覚悟が足りないから」でもありません。
人は、「選んだ道が自分にとって正しいかどうか」を確かめながら生きていく存在です。
だからこそ、「ほんとにこの道でいいのか?」と何度も自分に問い直すのです。
ぶれるということは、慎重さと誠実さの表れでもあります。
あなたはただ、「自分を守るために」迷っているんです。
「選択を信じられない」の正体は「未来への不安」
私が辞められなかった最大の理由は、「生活はどうなるのか」という不安でした。
「辞めたら生きていけなくなるんじゃないか」
「次の職場でもまた同じような目に遭うのでは?」
そういった「まだ起きていない未来”」への恐怖が、選んだはずの道を何度も引き戻してくるのです。
これは人間に備わった自然な防衛本能。けれど、未来のことは、今の不安だけでは見えません。
神道的視点 |「迷い」もまた「道」の一部
神道には「道(みち)」という言葉があります。
剣道、茶道、神道…すべてに共通するのは、
「生き方そのものが修行である」という考え方です。
迷ったこと、悩んだことも、神様から与えられた「通るべき道」なのです。
八百万の神々は、迷うあなたを咎めたりしません。むしろ、どんな決断でも、真心をもって歩めば、そこに「導き」が生まれると信じられています。
「ぶれながらでも進む」ことが大事
私は結局、1年かけて仕事を辞めました。
そして振り返って思うのは、「うじうじした時間も、決して無駄ではなかった」ということです。
ぶれたからこそ、心の準備ができた。
何度も自分に問い直したからこそ、納得して前に進めた。
自信がなくても、一歩踏み出せば景色は変わります。
小さくても、「決めた」自分を信じること。
それが未来のあなたを創ります。
あなたの中にある「内なる神(内在神)」を信じる
神道には、「人の中にも神が宿る」という考え方があります。
「内なる神(内在神)」「直霊(なおひ)」と呼ばれる存在です。
つまり、あなたの心の奥底にある「これが正しい」と感じた声こそ、神の声であり、信じるに足る真実です。
迷いが生まれた時は、頭で考えるよりも、自分の「感覚」に耳をすませてみてください。
直感や違和感は、あなたの内なる神が発しているメッセージかもしれません。
ぶれてもいい。選んだあなたを信じよう
「決めたのに、気持ちがぶれる自分」を責めなくて大丈夫です。
むしろ、それだけ真剣に生きようとしている証です。
神道的に言えば、迷いもまた神の試練であり、そこを通ってこそ、魂が磨かれていきます。
選んだ道がどんな結果になろうと、その選択をしたあなたが、すでに尊いのです。
今日も自分の心にそっと耳を澄ませて、あなたという「神のかけら」を信じて歩いていきましょう。