人は結果を急いでいるときほど、視野が狭くなります。
早く成果を出したい、早く安心したい、早く前に進みたい。
その焦りが強くなるほど、
- 本来なら立ち止まって確認すべきことを飛ばす
- 周囲の忠告が耳に入らなくなる
- 「今すぐ得られそうな答え」に飛びつく
こうした判断が増えていきます。
その結果、一見近道に見えた選択が、あとで大きな遠回りになる。
これは珍しいことではありません。
「急がば回れ」という言葉が生まれた理由
「急がば回れ」とは、
急いでいるときほど、あえて安全で確実な道を選べ
という戒めの言葉です。
スピードを否定しているわけではありません。
順序を飛ばしたスピードが、結果的に最も遅くなることを知っている言葉なのです。
これは人生だけでなく、
- 仕事の判断
- 人間関係の構築
- 技術や知識の習得
あらゆる場面に当てはまります。
私が「急がば回れ」を体感した経験
私が占いを学び始めた理由は、
誰かを占うためではなく、「自分自身を理解するため」でした。
占いの世界では、
「ある程度学んだら、どんどん実践した方がいい」
と言われることが多くあります。
確かに、それも一理あります。
けれど当時の私は、どうしても表に出る気になれませんでした。
「まだ、自分の中で腑に落ちていない」
「このまま人を占っていいのだろうか」
そう感じていたからです。
私は焦らず、約1年間、基礎だけを徹底的に学び続けました。
その間は派手なことは何もしていません。
同じ資料を何度も読み、検証し、理解を深める。それだけです。
遠回りに見えた時間が、結果的に最短距離だった
周囲では、すでに人を占い始めているプロの方がたくさんいます。
「自分は遅れているのではないか」
「自分がやる意味があるのだろうか」
そう感じたことも正直あります。
それでも、自分の歩幅を変えませんでした。
その結果、初めて他人を占ったとき、
私はほとんど緊張しなかったのです。
理由ははっきりしています。
基礎を積み重ねた時間が、そのまま判断の安定感になっていたからです。
もし焦って外に出ていたら、
不安を抱えたまま人と向き合い、
結果的に信頼を失っていたかもしれません。
道開きの神・猿田彦大神が象徴するもの
この経験を振り返るとき、
私は日本神話に登場する 猿田彦大神 を思い出します。
猿田彦大神は「道開きの神」として知られています。
天孫・瓊瓊杵尊が地上へ降りる際、
最短ルートではなく、安全で正しい道を示した神です。
ここが重要な点です。
猿田彦大神は
「早く着く道」ではなく
「迷わず進める道」を選ばせました。
これはまさに、「急がば回れ」の本質そのものです。
焦りが招く、本当の遠回り
現代でも、焦りはさまざまな形で現れます。
- 早く結果を出そうとして無理をする
- 人の成功と比べて、自分を見失う
- 判断を誤り、後処理に何倍もの時間を使う
こうした遠回りは、
「慎重さを欠いたスピード」が原因です。
本当に避けるべき遠回りとは、
立ち止まることではなく、考えずに進むことなのです。
急がば回れを実践する3つの視点
1. 目先の利益で判断しない
「今すぐ得られるかどうか」だけで選ぶと、
長期的に大切なものを失いやすくなります。
一度、時間軸を伸ばして考えることが重要です。
2. 基礎を軽視しない
どんな分野でも、基礎を飛ばした成長は必ず歪みます。
基礎を固める行いは、遠回りではありません。
最終的に、最も早く進める状態をつくります。
3. 迷ったときは「安全な道」を選ぶ
判断に迷ったときは、
派手な道より、安心して進める道を選ぶ。
神社参拝で猿田彦大神に
「正しい道へ導いてください」と祈る行いも、
心を整える一つの方法です。
あなたの歩幅で進んでいい
人生には、人それぞれの速度があります。
他人と比べて早いか遅いかは、本質ではありません。
大切なのは、
- 自分が納得して進んでいるか
- 判断にブレがないか
- 心が置き去りになっていないか
です。
遠回りに見える道こそ、
あなたにとって最も確実な道かもしれません。
焦りを感じたときこそ、
この言葉を思い出してください。
急がば回れ。

