和の精神で紡ぐ、新しい自分への道

感情と臓器の関係|陰陽五行で整える心と体

私たちは「怒り」「悲しみ」「緊張」など、さまざまな感情を日々体験しています。ですが、その感情が私たちの身体にどう影響しているのか、深く考えたことはありますか?

実は、感情と身体は関連性があります。

日本では陰陽五行や神道的な身体観においては、感情と臓器のつながりはごく自然なものとして捉えられてきました。

この記事では、陰陽五行の視点からみる感情と臓器のつながり、身体と心を整えるヒントをお伝えします。

陰陽五行とは何か? 感情と臓器の「五つの関係性」

陰陽五行思想とは、古代中国に起源を持ち、日本にも深く影響を与えた自然哲学です。宇宙万物は「陰と陽」、そして「木・火・土・金・水」の五つの元素(五行)から成り立つという考え方。

それぞれの五行は、特定の臓器や感情とも密接に関係づけられています。

五行臓器(陰)臓器(陽)感情関連する季節
怒り
小腸喜び・興奮
思い悩み土用(季節の変わり目)
大腸悲しみ・憂い
膀胱恐れ・驚き

誰もが経験したことのある「緊張と腎・膀胱」のつながり

私自身、とても緊張しやすい性格です。特に人前で話す場面や新しい場所に行くと、トイレが近くなるという身体反応が顕著に現れます。

当初はただの体質かと思っていましたが、陰陽五行で学んだ「水=腎・膀胱=恐れ・驚き」の関係性がることを知った時、とても腑に落ちました。

緊張=恐れや不安という感情が、「水」の五行に属する腎・膀胱に影響し、身体症状としてトレイが近くなるという反応が起こります。この経験から、「感情はエネルギーであり、その調節がうまくいかないと身体に表れる」ということを深く実感しました。

緊張するとトレイが近くなるという反応は、誰でも一度は経験をしたことがあるのではないでしょうか?

神道における身体観

日本古来の神道では、身体は「身」、心は「魂(たま)」、それらをつなぐものとして「気」の存在が語られています。

神道の世界観では、「穢れ(けがれ)」とはエネルギーの滞りであり、負の感情が蓄積された状態ともいえます。そのため、禊(みそぎ)や祓(はらえ)といった浄化の儀式が重要視されてきました。

五行のエネルギーと神道の重なり

  • 「水=腎・膀胱」は、神道的には命の源・根源エネルギー
  • 「木=肝・胆」は、芽吹き・成長の力
  • 「火=心・小腸」は、神の火・霊的な熱・生命の灯
  • 「土=脾・胃」は、調和・中心・地に足をつける力
  • 「金=肺・大腸」は、呼吸・精霊とのつながり

神道的な暮らしを意識することは、結果的に五行のバランスを整えることにもつながるのです。

感情と身体を整えるために、今日からできる3つのこと

1. 感情と向き合う

自分の感情を見つめ、「今、自分は何を感じているのか?」を認識するだけで、エネルギーの流れは変わります。

2. 季節に合わせた暮らしを取り入れる

春には肝気を鎮める緑の野菜、秋には肺を潤す白い食材など、五行と季節の関係性を活かしましょう。
難しく考えなくても、旬を取り入れるようにすれば良いのです。

3. 神道的な「祓」の実践

塩やお酒を使った簡単な祓いや、日々の浄化習慣が、魂と身体の調律に効果的です。

感情と臓器のつながりを知ることは、魂を磨く第一歩

感情は目に見えませんが、確かに存在し、そして私たちの身体の中で「臓器」という形を通して語りかけてきます。陰陽五行の智慧と、神道の身体観を重ねて見ていくと、私たちは自然と一体であることに気づかされます。

昔ながらの暮らしの中には、身体・心・魂の調和を図るための知恵がたくさん詰まっています。それを現代の暮らしに少しずつ取り入れていくことが、本当の意味での「魂を磨く」ことに繋がっていくのだと、私は感じています。